第373回中央職業安定審議会 議事録

1 日 時:平成10年6月15日(月)13:00〜14:30
2 場 所:中央合同庁舎第5号館 労働省省議室(16階)
3 出席者: 〔委員〕公益代表白井委員(会長代理)小野委員、松本委員、
  若菜委員
雇用主代表 秋山委員、菅野委員、指田委員 鈴木委員
  前田委員
労働者代表野田委員、久川委員 逢見委員
〔事務局〕 征矢局長、日比次長、吉免審議官、中野部長、太田雇用政策課長、
  松井庶務課長、上村雇用保険課長、浅野業務調整課長
  梶田地域雇用対策課長、東民間需給調整事業室長
4 議 題: (1) 産業構造転換・雇用対策本部について
(2) 改正雇用保険法の施行について
(3) 地方分権推進計画について
(4) その他
5 議事経緯

○会長代理
 定刻になりましたので、第373回中央職業安定審議会を始めさせていただきます。
 本日は会長はご都合により欠席のために、議事の進行は私が代わって努めさせていただきますのでよろしくおねがいします。

(出席委員の確認)

 最初の議題は「産業構造転換雇用対策本部について」です。これについて、事務局から説明をお願いします。

○事務局
 資料−1、2、No3に基づき、去る6月2日に政府の「産業構造転換雇用対策本部」が開催されましたので、その状況についてご報告いたします。
 最初に、この本部の状況ですが、資料No3に「設置について」という平成6年12月16日の閣議決定があります。そこにあるような趣旨で、内閣に本部が設置されていて、本部長が内閣総理大臣、副本部長が通産大臣、労働大臣、経済企画庁長官、大蔵大臣、内閣官房長官という状況です。ほかの閣僚が本部員ということで、全閣僚の参加する「産業構造転換雇用対策本部」です。
 第1回が平成6年に、第2回が平成8年2月に、第3回が先程申し上げました6月2日に開かれております。
 6月2日は、資料−1に基づいて、職業安定局長のほうから「最近の雇用失業情勢」についてご報告申し上げ、資料−2で「雇用情勢への当面の対処方針について」ということで、内政審議室長、職業安定局長、通産省産政局長からご説明申し上げて、閣僚の本部員のご意見をいただいて、資料−2のような形で本部決定になったというような状況です。
 資料−1、資料−2についてご説明申し上げます。
 資料−1は「最近の雇用情勢について」ということで、労働省の「一般職業紹介状況」、総務庁の「労働力調査」などを中心に資料をまとめたものです。
 1ページ目の「完全失業率」の状況については、平成8年、9年平均が3.4%という高水準が続いたわけですが、今年になって急激に上がり、4月直近の数字では4.1%です。
 一方、有効求人倍率は、平成6年、7年あたりがボトムで、平成8年、9年前半と回復したのですが、その後、昨年夏以降ずっと低下が続いていて、0.55倍ということです。
 求人倍率の内訳の求職と求人がその下のグラフですが、有効求職はずっと積み上がって233万人ということで、過去最高の水準まできているということです。一方で、有効求人が次第に低下していて、129万人というような状況です。
 2ページは「4月の雇用失業情勢」ですが、先程申し上げたとおり、完全失業率が4.1%ということです。2月が3.6%、3月が3.9%、4月が4.1%ということで、3か月連続で最高水準を更新しているということで、とうとう4%の大台に乗ったという状況です。そういう中で完全失業者が急増して、4月の数字で290万人ということであり、これは前年同月よりも59万人増えているという状況です。その中で、雇用者数が全体で5,351万人ということで、32万人の減です。3か月連続で前年同月と比べて減少しているのですが、この32万人の減というのは、昭和50年5月第1次オイルショック直後に47万人減って以来の大幅な減少です。この昭和50年の時は4か月連続で雇用者数が減ったという数字が残っています。労働力人口の伸びからしますと、大体50万人から60万人くらい伸びてくれば望ましい姿ですが、この雇用者数が減っているということで、失業者数が非常に増えてきているということです。
 有効求人倍率は0.55倍で、8か月連続で低下しているということで、これも昭和53年6月以来、20年ぶりくらいの低水準ということです。その中でも、有効求人が6か月連続で、全ての産業で減少しているという状況にあります。ちなみに有効求人倍率の今までの一番低い数字というのは、0.51倍というのがありまして、昭和53年1月です。
 3ページは、その中でも、「求職理由別の失業者の動向」ということで、白い縦のグラフが昨年4月で、黒い網掛けが今年4月です。そこにありますように、特徴的なことは、「非自発的理由」、いわゆる解雇、倒産等の離職者が非常に増えてきています。50万人から91万人というような状況です。「自発的理由による離職者」も100万人近くということで、かなりの高水準が続いているということです。これは安定所の窓口で離職理由を聞いた結果でも、事業主都合離職者が、今年に入って、前年同月に比べると非常に増えていて、やはり倒産なり解雇の影響が非常に出てきている、ということが言える訳です。
 4ページは「地域別の雇用失業情勢」です。完全失業率は「労働力調査」ですが、地域別の状況というのは、4半期に1回しかとれませんので、1〜3月というのが一番新しい数字で、その時の全国平均が3.8%ですが、4%台を超えているのが北海道の4.7%、南関東の4.1%、近畿の4.3%、九州の4.4%ということで、北海道、九州の他に、南関東、近畿という都市部にて完全失業率が高いという状況です。
 それに付随するような形で、有効求人倍率のほうは逆に低くなっているという状況です。
 完全失業率が比較的低いのは、北関東甲信の2.7%、北陸の2.6%ということで、かなり地域によってバラツキが出てきているという状況です。ただ、これは季節調整値ではありませんので、北海道は大体冬場は季節労働者の関係で高く出るという関係があって、昨年も4.3%ですから、4%台に乗っているという状況ですが、やはり北海道が一番高いということは変わりない状況です。
 5ページは、求人倍率は都道府県別に毎月数字が出ますので、4月の数字を載せたものです。縦の線が0.55倍という全国平均で、全国平均よりも低いのは北海道、青森、埼玉千葉東京神奈川という南関東。滋賀京都大阪兵庫奈良和歌山という近畿地方。四国の高知。九州の福岡佐賀長崎熊本宮崎鹿児島、沖縄と大体完全失業率が4%を超えているような地域が求人倍率が低いというような状況です。
 6ページは、地域雇用開発等促進法で、特に雇用機会が不足している地域ということで、「雇用機会増大促進地域及び特定雇用機会増大促進地域」の指定状況です。そこにありますように、札幌市が新たに指定されましたので、北海道が全道指定、青森が全県指定、高知が全県指定、九州で熊本鹿児島、沖縄が全県指定ということで、北海道、青森、九州が非常に厳しいということです。
 7ページは「産業別の雇用失業情勢」です。ここで「労働力調査」で産業別の水準をとっていますが、そこにありますように、製造業が、バブルが弾けてから雇用調整をしていて、そのため減少を続けて、平成9年初めで若干プラスに転じましたが、ずっとマイナスです。特に今年に入って、前年同月で−30万人、−47万人、−53万人、−58万人ということで、一番雇用者数を減らしている訳です。やはりアジア経済危機の影響、あるいは貸し渋りの影響というのが製造業で非常に顕著に現れているということです。その中でも、鉄鋼業、一般機械、電気機械というのが減少が大きいわけで、公共投資、設備投資、あるいは消費といった低迷の影響を受けているということです。建設業は、バブル崩壊後ずっと雇用者を増やしてきたわけですが、昨年11月から減少に転じて、3か月連続で2桁の減少の後、2月、−7万人、3月、−5万人、4月、−2万人ということで、「悪い、悪い」と言われているのですが、4月になって若干本年度予算が施行されているので、持ちこたえているということで、短期的には少し減少幅が減っているという状況です。ただ、全体産業計で見ますと、雇用者数が、先程申し上げたとおり、3か月連続でマイナスということで、昨年夏くらいまでは、50万人、60万人という伸びがあったわけですが、伸びが非常に減少しマイナスに転じている、というのが全体の状況です。雇用を増やしてきたのはサービス業等ですが、そのサービス業等の増加幅も縮小しつつある、という状況です。
 8ページは「雇用調整助成金の指定業種」の33業種についてです。
 9ページは「構造的に雇用情勢の悪化している業種」ということで、特定雇用調整業種68業種、特定不況業種8業種です。
 10ページは「年齢別の雇用失業情勢」です。上が「完全失業率」のグラフで下が「有効求人倍率」のグラフです。上にありますように、完全失業率で見ますと、25歳未満が8.5%、60歳前半層が8.8%と、この辺が非常に高くなってきています。中年層35〜44歳が3.0%、45〜54歳が2.5%、55〜59歳が3.0%と、この辺は平均よりは低いという状況です。
 有効求人倍率を見ますと、若い人は比較的高いという状況です。若年者のところも25歳未満が0.73倍と低くはなっていますが、まだそれなりに仕事の口はあります。ただ、45歳を超えると、急に求人倍率が下がりまして、特に60歳前半層は0.06倍と、1000人に6つの仕事の口ということで、非常に厳しいという状況です。
 11ページは「性別の雇用失業情勢」です。そこにありますように、年齢別では、25歳未満と60歳前半が高いと申し上げたのですが、男女別に見ますと、若年層は男女とも高いのですが、高齢者のほうを見ますと、男性が12.1%と2桁、女性が3.8%ということです。60歳を超えると、女性の場合は、かなり非労働化するということで、男性の失業率が非常に高くなるということです。時系列的に見ますと、昨年度前半は女性の失業率が男性よりも高かったわけですが、最近は男性のほうが若干高いという状況になってきています。
 12ページ以下は全国の安定所の本所の数字、476所の安定所別の求人倍率です。これはパートを除く常用ということで出していますので、5ページの「都道府県別有効求人倍率」はパートとか臨時季節を含んでいますので、こちらの安定所別のほうが低い数字が出るわけです。説明は省略させていただきます。
 以上が最近の雇用失業情勢で、全体の状況を踏まえつつ、地域、業種、年齢、性別の状況を申し上げたものです。
 それを受けて、資料−2ということで、「雇用情勢への当面の対処方針について」ということで、6月2日の産業構造転換雇用対策本部の決定です。全体が大きく2つに分かれて、I.のところは「総合経済対策の強力な推進による内需拡大」ということで、マクロ的な経済対策ということで、1日も早く内需拡大による景気の回復が重要であるということで、総事業費16兆円を超える「総合経済対策」を雇用に着目してきめ細かく強力に推進するということです。そのための補正予算も、現在、国会でご審議いただいているという状況です。
 2つ目の大きな柱がII.「雇用安定のための総合的支援策の推進」ということで、1.〜3.の大きく3つに分かれています。
 1.が「雇用情勢が特に厳しい分野における具体的対策」ということです。
 最初の柱書きにありますように、「総合経済対策」(4月24日の対策)に盛り込まれた『緊急雇用開発プログラム』の着実な実施を図る」ということです。そのプログラムについては、先日、当審議会でもご報告申し上げたところです。その中で特に「地域別、業種別、年齢層別の雇用情勢を踏まえつつ、雇用環境の厳しい地域や業種あるいは中小企業、中高年齢者、若年者に配慮した対策を緊急に講ずる必要がある」ということです。
 まず、(1)は「地域雇用対策」ですが、先程申し上げたとおり、北海道、九州、南関東、近畿の大都市圏で特に雇用情勢が厳しいということです。そういう雇用情勢の厳しい地域において、平成10年度公共事業等の可能な限りの施行の促進を行うということです。さらには、緊急雇用安定地域等の指定を機動的に行う、あるいは地域雇用開発助成金の拡充活用、さらには公共職業訓練の機動的な展開を推進するということです。
 特に都市部のホワイトカラー離職者が目立っていますので、その再就職を支援するために経済団体との連携による「ホワイトカラー等雇用支援ネットワーク」を活用して、積極的な求人開拓、雇用情報の提供、カウンセリングの充実、あるいはアビリティガーデン、生涯職業能力開発促進センターの活用等による職業能力開発の強化を行うということです。
 (2)は「業種雇用対策」で、製造業で雇用者数が大幅に減少している。さらに建設業も減少傾向が続いている、特に、製造業を中心に、状況が特に厳しい業種が見られるということで、企業の雇用維持への取組みを支援する雇用調整助成金の業種指定を機動的に行う、あるいは助成率の引上げを行うということです。企業で雇用維持ができない場合には、一番下の行の「また」以下のところですが、「出向、再就職あっせん等による業種間企業間の『失業なき労働移動』への支援の強化を図る」ということで、労働移動雇用安定助成金の拡充を図るということです。さらには、平成10年度の公共事業等の執行については過去最高の前倒し執行を図るということです。
 (3)は「雇用を担う中小企業の基盤強化」ということです。このため通産省の施策ですが、中小企業信用補完制度の強化等、貸し渋り対策の着実な推進を図るということです。雇用調整助成金を初め私どもの助成金で、中小企業に対する高率助成の仕組みがありますので、それを活用する、あるいはその周知に努めて、活用を促進するということです。
 (4)は「中高年齢者及び若年者雇用対策」ということです。中高年齢者については、再就職が非常に困難であるという状況がありますので、積極的な求人開拓を推進する。雇入れ助成ですが、特定求職者雇用開発助成金の対象年齢を55歳以上から45歳以上に引き下げる。能力開発も積極的に取り組むということです。
 若年者については、離転職が多いという状況も踏まえて、関係省庁が連携しながら、職業意識の啓発に取り組むこと、就職面接会の開催、さらに職業相談の充実等、新規学卒者や未就職卒業者の就職支援を強化するということです。
 2.は「新規産業の創出等による雇用の拡大」ということで、どちらかというと、中長期的な対策です。通産省を中心とした対策ということで、「鉄鋼一般機械等雇用情勢の厳しい産業の生産雇用の活性化を図る」とか、「企業の新規事業分野への進出」とか、「ベンチャー育成などの新規産業の創出等による雇用の拡大を図る」ということです。
 (1)は「ベンチャー育成などの新規産業の創出」ということで、「雇用全体のパイの拡大を図る」ということであり、「ベンチャー企業への債務保証の拡充」、これは利用可能総額の約5倍に拡充するとか、あるいはベンチャー財団で設備リース事業の新設等の支援強化をやって、資金調達環境の改善をする。地域の公的な試験、研究機関の開放を行って、ものづくり試作開発支援等を実施するということで、ベンチャー企業等の創出を支援するというものです。
 (2)は「中小企業の新事業展開等」ということで、中小企業金融の対象範囲の拡大を図る。中小企業に対する特別貸付制度の創設等の金融対策の強化を図る。これは雇用の増加を行った場合の、金融、貸付機関等の優遇を行うということです。併せて、私どもの施策ですが、新分野展開のための人材確保への支援の強化を図るということです。
 最後の3.は「国、地方公共団体の連携強化」ということで、国、ブロック機関も含めて、地方公共団体の商工労働部局等の連携を強化するということです。これについては、今月下旬以降、全国8ブロックで地域産業雇用対策推進協議会の開催を予定して、地域の状況を十分吸い上げたうえでの雇用対策を考えていきたいということです。
 以上が「産業構造転換雇用対策」の状況です。

○会長代理
 ありがとうございました。皆様方、ご意見その他ありましたらどうぞ。

○委員
 ここでお答えいただく問題かよく分からないのですが、こういう対策を行うことによって、いまの4.1%を何パーセントまで上げようという1つの国の目標があるのか。構造変換をするなら、どういう産業にシフトしていくのか。もちろん結果ですから、個々にひとつひとつ伺って、なるほどそれはその通りだと思うのですが、全体の像が、やはり見えないと、我々を含めて「よし頑張ろう」というようなことがちょっと出にくいのではないかと思うのですが、どこかで、そういう総合対策というような数字というものが、例えばこの閣議決定の中で、これだけの人が集まって、すごい大臣がたくさんいるわけですから、こういう方々が集まったところで、これをやるとこうなるのだと。結果は分かりません。だけどそういうものがどこかにありますか。

○事務局
 ただいまのご質問ですが、確かに非常に難しい問題ですが、一応、政府で計算しているのは、経済企画庁でやっているのがあり、それによると今回の16兆円余りの経済対策で、GDPが大体2%くらい底上げされるという。そうしますと、経済見通しを1.9%と言っていますが、それは達成可能である、という見方をしています。
 そこで、GDPが2%底上げになった時に、それで雇用がどうなるかということについては、雇用の弾性値が過去で幅が少しあるのですが、GDPの伸び1%に対して、0.3%から0.7%くらいの幅があって、それでやると、固く見積もると0.3%だと大体30万人くらい増えます。0.7%だと70万人くらい増えると、こういう見通しをしています。そうしますと、今の雇用情勢がそのまま維持されると、その分雇用者が減りますから、それで大体失業率 が0.4%から1%くらい下がるのではないかと見ています。
 もう一つは、今度は、私共の対策で、緊急雇用開発プログラムで500億円程度積んでいますが、これでどのくらい雇用維持なり再就職の促進が可能かというと、これもなかなか難しいのですが、大まかな数字として、その対象者、その雇用調整助成金でその失業の維持をされる人、能力開発関係の訓練というものの対象者、失業している方の再就職の促進、特定求職者雇用開発助成金等で就職促進をする人というのは、大体40万人くらいかなという計算はしています。

○委員
 ありがとうございました。もう一つ、この2ページにあります 失業率とか雇用の人数というのは、前にもちょっと伺ったと思うのですが、ちょっと私は忘れたので、もう一度お聞きしたいのですが、これは中央、地方合わせた皆さん方と言いますか、いわゆる官の方々の人数も入っているのですか。民間だけの数字ですか。

○事務局
 基本的には官も入っています。労働力調査で、全国10万人くらいのサンプ ル調査をしまして、それを復元していますので、全部入っております。

○委員
 中央、地方で、大体440〜450万人おられますね。その方の数字も入って、この5,351万人という数字ですか。

○事務局
 はい、そうです。

○委員
 ありがとうございました。

○事務局
 先程のご質問の「どういう産業にシフトしていくか」ということですが、政府全体としては、前にもこの審議会でご説明申し上げたのですが、「経済構造の変革と創造のための行動計画」というのを閣議決定しています。これから特に雇用創出が見込まれる分野は15分野ということで、医療、福祉、生活、文化、情報通信、新製造技術、流通物流、環境、ビジネス支援等15分野で特に雇用が期待できるのではないかと。そのための経済構造の変革を進めていこうというのが、政府全体の計画になっています。

○委員
 どうもありがとうございました。

○会長代理
 他の方、ありましたらどうぞ。

○委員
 教えていただきたいのですが、資料−1の4ページの「地域別の雇用失業情勢」というところによると、全国の数字、各地方の数字があるのですが、完全失業率を見ますと、北海道、九州というところは確かに4.7%とか4.4%という数字は理解できるのですが、南関東とか近畿、いわゆる都市部が平均と比べて高いという数字ですが、これは普通でもこういう傾向が出てくるのですか。例えば今回の景気動向に特有の傾向なのか、それとも例えばオイルショックの時の数字もこういうのが出てきたのですか。

○事務局
 実は、これはバブル崩壊後に、まず最初に直撃を受けたのが南関東、近畿でこういうところは、やはり3次産業なり2次産業なりでかなり影響が高くて、失業率が上がりました。それ以前は比較的仕事のあるところで、失業率も低いし、求人倍率も高いという状況で、バブル期より前は、北海道、九州というのは伝統的に失業率が高くて求人倍率が低いのです。他の地域と南関東とか近畿というのは大体変わらないと言いますか、むしろよかったのですが、大都市圏ではバブルで直撃を受けて、それ以降、製造業なり3次産業なりが立ち直れないで、大企業がかなり苦戦を続けている。北海道、九州というのは、大体伝統的にやはり失業率が高く、求人倍率が低いということで、それが続いているという状況です。

○委員
 そうしますと、バブルの影響という意味では、南関東とか、近畿というところが特徴的ということなのでしょうか。

○事務局
 はい。

○委員
 先ほどの第1次オイルショックの時なども同じ事があったのですか。その時は大都市部はどうということはなかったのですか。

○事務局
 多分、多少の程度の問題はあるのでしょうが、今回のようなのは初めてだと思います。従来は、どちらかというと、比較的、不況と言っても、その不況業種がはっきりしていまして、例えば、バブル前の不況といったら、造船とか鉄鋼だったのです。自動車とか電機は比較的好況で、鉄鋼とか、造船からそちらのほうに移すとかいうような形でした。サービス関係、例えば銀行、証券会社、デパート、生命保険会社というところは常に安定していたわけです。今回、そこがいろいろな問題で直撃を受けているものですから、それの集中している南関東と近畿が非常に厳しくなってきているということです。ですから、そういう意味でいくと、産業全体が非常に今回の不況、バブル後の今回の不況が厳しくなっている、ということが言えるかと思います。
 一方で、高度成長期には、むしろ東北、北陸、中国というところは雇用情勢が厳しかったのです。いわゆる出稼ぎ等がありました。そういうところは、その後、工場が進出し、かつ、比較的そういうバブルの影響が少なかったということがあって、そういうところは逆に雇用が比較的安定している、というようなことが言えるのではないかと思います。

○事務局
 いま数字が出てきましたが、やはりオイルショック直後の都市圏、南関東、東海、近畿というのはそんなに上がっていません。北海道、九州がずっと高いという状況です。

○委員
 ブロック的に見て、北海道が極端に高いというのは、公共事業などの関連があるのも一因だと思うのです。11ページのところに、女性よりも男性の方の失業率が高くなっているということが書いてあるのですが、例えば「日本でいちばん住みやすい県」という結果が出た富山ですとか福井などは、わりと女性の就業率が高いのですが、都市部においての女性の就業率は、いま、どういうふうになっていますか。かなり低いのではないかと思っていますが、そういうデーターはないのですか。

○事務局
 完全失業率は、調査の関係で、県別に出ないのです。ですから、ブロック別でしか見られないのです。

○委員
 これは、このあとの問題だと思うのですが、いま、ブロック別で失業率が出てきますが、地方に行った場合には4.7%という失業率は出てきますね。

○事務局
 失業率は、先程のサンプル調査の関係で、月ごとに県別には出ないのです。
 というのは、サンプルが少ないものですから、誤差が多くなって、正確に出ないのです。ですから、ブロックで出すのも、4半期ごとにやっています。ごく例外的に出しているところはあるのですが、基本的には、都道府県ごとにはないのです。

○事務局
 しかし、何か男女別の数字はないかな。

○事務局
 ちょっと調べてみます。
 もう少し補足しますと、北海道は、先程申し上げたとおり、非常に高く出ているのですが、1〜3月というのは、北海道は特に季節労働者が多くて、それが解雇されて、失業者でカウントされますので、特に高く出ます。ですから、前年も4.3%ということで、1〜3月だけとってみると、北海道は非常に高く出るということはございます。北海道全般に失業情勢は悪いのですが、特に1〜3月期というのは高く出てくるという傾向があります。

○会長代理
 他にありますか。

○委員
 地域とか、業種とかいろいろ特に厳しい部分があって、北海道なども、確か季節的要因もあると思いますが、私どもに関するところで言えば、やはり拓銀の経営破綻というのは非常に大きくて、北洋銀行が引き継ぐといっても、必ずしも全ての債権を北洋銀行が引き継ぐわけでもありませんので、そういう中でマージナルなところはかなり厳しい経営環境にある。そういう意味から言うと、1〜3月を超えても、まだ決して状況は好転していないということです。そういう意味で、地域的な対策という点で、ここで「緊急雇用安定地域等の指定を機動的に行う」ということがありますが、これは指定基準があると思うのですが、その指定基準に照らして、現在の北海道などの場合、どの程度の位置づけになっているのか。また、うしろのほうの「要望を踏まえて、機動的に指定を行う」という部分ですが、「機動的」という部分には、そういう指定基準に照らして、弾力的に運用するという意味合いが含まれているのか、その辺をちょっとお伺いしたいのです。

○事務局
 現在、この地域の状況を聞いているところで、先程申し上げました8ブロックでブロック協議会を開催しますので、その辺の地域の状況を踏まえて、今後検討したいということです。基本的には、緊急雇用安定地域については、ある程度業種が集積している要件と、雇用状況が非常に厳しいという要件があります。特に、やはり北海道なり九州なりといったところは雇用状況が非常に厳しいところが多い状況ですので、地域からよくその辺の状況をお聞きして、機動的に指定を考えていきたいということです。
 確かにヒアリング等の状況を聞きますと、北海道などにおいてはまだまだこれからその金融関係の影響なども出るというのは実際その通りです。

○委員
 指定基準はどうなっていますか。

○事務局
 「機動的に」というところですが、これはなかなか難しいところです。一方で、行政はきちんと基準に基づいてやれ、という話がありますから、「機動的に」というのは、「できるだけ早くやる」という考え方ですから、基準から相当はみ出てやるというのはなかなか難しいと思います。ですから、そこはある程度の幅はあると思うのですが、そういう問題があります。
 現状で、今の基準をすぐ見直すかどうかについては、いまのところはすぐ基準を見直すというところは考えていません。現状の基準で多分、いま言ったようにどのくらいその地域で要望があるかというふうに考えております。

○会長代理
 これは北海道全地域に指定されているのですか。

○事務局
 それは雇用機会増大促進地域です。

○委員
 要望意見ですが、いまの「指定基準」というのは、言わば作った時は、完全雇用状態と言いますか、失業が我が国で悪化するということを、あまり具体的に想定していなくて作っているのだと思うのです。ですから、そういうものがずっとバーが高いところにあって、そこに雇用失業情勢がずっと悪化するまで何かバーのほうは下げないということはいかがなものかと。もう少し現状に照らして、機動的に使える高さのバーにこなければいけないのではないかな、と思うのですが、どうでしょうか。

○事務局
 その辺の点ですが、どうも、そんなに高いバーではなさそうな感じがします。いままでが高かったのか、最近は急激に悪くなったものですから、その辺は、まず、いまの基準に照らして、現状はどうかというチェックで、もし、それが現状に合わないということであれば、当然、審議会にお諮りして、その基準を検討するというものもあり得るのですが、そうも、現状の認識は、そういう感じです。

○会長代理
 いまの、女性のほうのは。

○事務局
 ちょっと調べてから、あとで、あったらご報告申し上げます。

○会長代理
 この件については、ご意見ご質問はよろしいでしょうか。よろしければ、次の議題の「改正雇用保険法の施行について」、事務局のほうから説明をお願いいたします。

○事務局
 すでに成立直後にご連絡させていただいていますのでご案内のこととは思いますが、改正雇用保険法が年度末の3月31日に成立しています。同日付の官報で公布されています。この改正法は2つの給付の新設が盛り込まれています。
 1枚紙の簡単な資料をお配りさせていただいていますが、一番上の枠で囲ってあります2つの給付がそれです。
 1つは「教育訓練給付」です。もう1つが「介護休業給付」です。この「介護休業給付」については来年度からの施行ということで、予算もこれから要求するというものです。
 「教育訓練給付」については、今年度12月1日から、現在のような状況ですので、より早めにということもありまして、今年12月1日から施行ということになっています。従って、この施行に向けての準備を急ぐ必要があります。
 特に、この「教育訓練給付」については、全く新しい給付で、教育訓練のコースを事前に指定する必要があります。従って、その指定に向けた準備をこれから行っていきたい、というふうに思っています。
 施行全体については、秋にでも関係の省令等についてご諮問をと思っていますが、この教育訓練のコースの指定の関係について、早期にということで、夏にでもお諮りをしていきたいと思っていますが、本来であれば、事前にこの審議会にお諮りをして、そのあとで関係の部会でということですが、事前に雇用保険部会のほうでご議論をいただいて、それを踏まえた上で、この審議会にご諮問させていただきたいと考えていますので、その点をよろしくお願いしたいと思います。
 簡単ですが、以上です。

○会長代理
 ありがとうございました。ただいまのご説明について、何かご質問ご意見がありましたら、どうぞ。よろしいでしょうか。それでは、本件については関係部会で諮られるということですので、部会の先生方よろしくお願いいたしま    す。
 次の議題の「地方分権推進計画」について、事務局のほうから説明をお願いいたします。

○事務局
 「地方分権推進計画」についてご説明させていただきます。お手元の資料−5で「地方分権推進計画」の抜粋に代えさせていただいています。先月29日にこの計画の閣議決定をみています。政府全体として、地方分権推進を行うための基本方針を定めています。
 第1では、「地方分権推進の基本的考え方」をうたっていまして、ここで「国及び地方公共団体が分担すべき役割を明確にし、住民に身近な行政をできる限り身近な地方公共団体において処理することを基本とする」。また、「政府は、地方分権推進委員会勧告を最大限尊重して、地方分権の推進に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図る」ということをうたっています。
 第2では、「国と地方公共団体との役割分担及び国と地方公共団体の新しい関係」ということでまとめています。役割分担を定めた上で、新しい環境を構築する、というようなことになっていまして、特に行政と関係が深いと思われるのは、2ページの「機関委任事務制度の廃止」で、それに伴って、3ページの「従前の個別の機関委任事務の在り方」あたりにかかってくると思います。
 まず、「機関委任事務制度の廃止」のほうは、「地方自治の本旨を基本とする対等協力の新しい関係を築く」ということを前提に、この事務を廃止することにしています。これを踏まえるならば、3ページにありますように、いままであった個々の機関委任事務については、社会的経済的意義の乏しいものは、まず廃止する、ということを踏まえつつ、地方と国との役割分担に沿って、一部は国の直接執行事務、そして今後とも存続が必要というものについては、法定受託事務にするとともに、それら以外は自治事務にする、といった考え方で整理されています。
 その他、地方との関係では、3ページの7にありますように、「団体(委任)事務」という性格の事務がありまして、これらも廃止するもの、あるいは自治事務にするもの、さらには自治事務としつつ国の関与を認めるものといった整理をするということにしています。
 これらを踏まえて、この「機関委任事務制度」があることを前提にしていた「地方事務官制度」も廃止するという整理になっています。ここでは、特に社会保険関係の事務と労働、特に職業安定関係の事務にかかわる職員が問題になっていまして、この制度廃止に伴って、それぞれの事務にかかわる職員は、厚生事務官あるいは労働事務官いずれも国家公務員ですが、そちらのほうに整理するといったことがうたわれています。
 なお、先程言いました機関委任事務制度の廃止に伴って、特に安定局関係の機関委任事務を件数で申し上げますと、いままで27件とされていたうちの5件が自治事務。法定受託事務が1件、直接執行事務が21件といった内容になっています。5ページ以降は、いま申し上げた細かい事務についての資料となっています。
 この「地方分権推進計画」の今後についてですが、「法律の改正を要すべき事項については、平成11年の通常国会に提出することを基本とする」という整理がなされています。また、今言いました地方事務官制度の廃止に伴う地方組織といったものについては、労働省としては、都道府県単位で構成する労働行政を一体的に行う組織、こちらを受け皿とするということを基本に考えております。以上です。

○会長代理
 ありがとうございました。この件について、ご意見ご質問はありませんか。

○委員
 ちょっと教えていただきたいのですが、地方事務官というのは昔からあるわけですが、県庁などに行くと、そういう方がいらっしゃるわけです。この事務官制度が廃止された場合に、現在、例えば厚生省なり労働省の職員という形でいらっしゃる方はどういう形になるのですか。ここには「厚生事務官、労働事務官とすること」となっていますが、どこか別の建物に行かれるわけですか。具体的なイメージがちょっと湧かないのです。

○事務局
 労働省関係の地方事務官で申し上げますと、各都道府県の建物の中に職業安定課あるいは雇用保険課といった組織を中心に、全国で現在約2,300名の「地方事務官」と称する職員がいます。整理すれば、これはいまでも国家公務員ですが、いわゆる国家公務員とは別の枠を作って、定員管理をしていたという状況です。
 ここで、機関委任事務の廃止に伴い、この地方事務官制度を廃止することになれば、多分、都道府県内におけるいままでの職業安定課あるいは雇用保険課といったものの存続は整理することとなると思われますので、このままの定数と言いますか、いまの約2,200名近くの者は、国の機関、建物と言いますか、そういったところでの事務に当たるということになると思われます。
 それを仕事の面で整理しますと、現在の雇用保険課なり職業安定課でやっている仕事は、国が第一線の組織に業務命令を発する、要は中間的な組織でしたので、その組織あるいは体制をそのまま維持するということを踏まえて行うならば、都道府県段階でそれに必要な機構を作り、そちらのほうに職員を移して、過渡的な状況はあろうかと思いますが、最終的には、そういった形で仕事をしていくということになろうかと思います。

○委員
 確認ですが、2,200人の方々は、むしろ国家公務員と言いますか、地方公務員にならずに、とりあえずは済むわけですね。これはなる場合もあるわけですか。

○事務局
 制度としては、全部国家公務員ということになると思います。

○委員
 こういう議論は積み重ねてきた経過があったわけですが、ここで言うべき内容ではないかと思うのですが、分権の中でも、もう、これはいろいろ議論された結果ですが、あえて労働省という感覚で言わせていただくと、分権をするのだったら、この地方事務官の人たち、いわゆる2,200人くらいいる人たちの身分の保障も含めてですが、例えば地方にもう少し権限をもたせた場合、先程の失業率の問題、8つのブロックで失業率が出てくるという問題が出ていましたね。これは、県のほうで失業率の対応ができるような体制にしたら、例えば公共事業なり、いろいろな事業をするのにも、地域の実情に合った仕事ができると思うのです。
 1つ例をとりますと、例えば熊本のある所で、人口密度が極端に少ない所に何百億円の橋をつくるというような公共事業をするから、経済の活性化になると言いますが、果たして、それがどれだけの需要があるかという問題を、やはり国からではなくて、地域のほうから、地域の政策を反映していくような分権だったら、私たちも賛成しますが、こういう内容であると、もう少し権限というものを地方サイドに移した内容にしていただきたい。ここでの内容は、ここまでに変えていただきたいのです。

○会長代理
 今日の報告は、そういう議論の積み重ねの中で決定したということになっていますが、おっしゃることは、こと安定行政だけではないかもしれません。

○事務局
 いま言われた意見も、たしかに地方分権推進委員会等の中で言われた意見の中に入っていました。ただ、ここで整理されている状況を申し上げますと、地方事務官、労働省関係の事務官で申し上げました2,200名の職員は、都道府県の建物にいますが、職業安定行政、いわゆる雇用対策全般をやっている職員は、全国で約1万5,000名います。1万3,000名の者は、現在、職業安定所という第一線の機関で、しかも国家公務員、「労働事務官」という肩書抜きで処理をさせていただいていました。従って、先程申しましたように、中間のごく一部の職員が、たまたま県庁の中で仕事をさせていただくという整理で、我々は、なされていた事実に着目して、その仕事をどういうふうに整理するか、機関委任事務をなくすということに伴う制度をどうするかということからみますと、国寄りで整理するのが筋ではないかということでそのように整理させていただきました。
 もう一点の実務面、雇用対策に関しては、実際、これは国の仕事であると同時に、地方公共団体の重要な仕事です。従って、今言った整理をしたからといって、直ちにこの仕事が、地方の自治を反映しないものになるということのないようにするということは、極めて重要な観点だと思っています。これについては、地方分権推進委員会の第三次勧告の中でも、そういった議論を踏まえて、雇用対策をする場合における国と地方公共団体の在り方ということについて特に注文がついていまして、「それぞれの立場を踏まえて、必要な施策が実施できるように」ということを明確にするために、雇用対策法で規定を設けようではないかと。その手段としても、いま言われた地域に関する産業経済に関する情報、あるいは雇用に関する情報、前者について言えば、地方公共団体がかなり情報はもっていますし、雇用については、国が一元的にもっているということで、その情報を相互に交換していこうというような規定も設けることなど機能的な面での問題を解消するように、という勧告も受けております。それを踏まえて対応することが、現段階での整理ではないかな、と思っています。

○事務局
 先程の男女別の失業率に関する質問の件ですが、男女別の完全失業率のブロック別の1〜3月に対応する数字がありますので申し上げます。北海道は男性4.8%、女性4.7%。東北は男性3.7%、女性3.8%。南関東は男性4.1%、女性4.0%。北関東は男性2.8%、女性2.7%。北陸は男性2.9%、女性3.0%。東海は男性3.3%、女性3.0%。近畿は男性4.6%、女性4.0%。中国は男性3.4%、女性3.0%。四国は男性3.3%、女性3.2%。九州は男性4.5%、女性4.1%、という状況です。

○会長代理
 よろしいでしょうか。よろしければ、「その他」の議題に入らせていただきます。5月14日に開催されました審議会で、労働者代表委員よりご提出がありました「労働者派遣事業制度の見直しに関する質問書」に対する公益委員としての回答をさせていただきます。

(回答書配付)

○会長代理
 お手元にお配りしましたが、これに関連して何かありますか。

○事務局
 この点については、5月14日に回答を申し上げた際に、回答の中身が、会長、公益委員に対する質問書に対して、公益委員の考え方と行政の立場が混ざっているのではないかというお話もありまして、その点について、確かにそういう面がありましたことと、文書による回答ということで、公益委員の先生方にご検討いただいて、ここにありますように、中央職業安定審議会公益委員を代表して、会長から回答するという形で回答を出させていただいています。
 本日は、会長がどうしても都合がつかなくて、出席していませんので、その点についてはご理解をいただきたいと思います。
 私どもとしては、一応こういうことで、5月14日の審議会の宿題というものについて、この形で回答を、公益委員の先生方を代表して会長からしていただきまして、その後の在り方としては、5月14日に建議をお出しいただきましたので、その建議に基づいて、私どもとして法案要綱を作成して、次の審議会にこの諮問を申し上げたいというふうに考えています。
 この先については、まだ必ずしもはっきりはしていないのですが、7月半ばに審議会でこの法案要綱の諮問をさせていただいて、然るべき時にその答申をいただけば、それに基づいて次の臨時国会に法案を提出したいと考えております。この臨時国会がいつから始まって、どのぐらいの会期かというのは、いま、まだ分かりませんものですから、そこのところは不確定ですが、従来、選挙後には必ず臨時国会がありますし、今国会では積残し法案が40件ぐらいありますので、そういう問題の処理もあります。そういう意味で、今言ったようなことで、法案要綱の諮問を次回させていただきたい、と考えていますので、よろしくお願いいたします。

○委員
 今日、前回の経過を受けて、我々が提出しました「質問書」に対する回答の案になるのですか、あるいは草案になるのですか、それはちょっとよく分かりませんが、いずれにしても文書でお願いをしていた回答が出されました。
 率直に申し上げて、労働側委員として、この回答内容について、次回までに精査をして、労働側としての考え方を申し上げたいというふうに考えています。
 今、事務局のほうからは、臨時国会の招集、長さの問題であるとか、積残し法案の問題であるとかいうような不透明な状況の中で、これをどういうふうにするのか、諮問という考え方をお出しになりましたので、我々のほうとしては、前回も申し上げましたように、建議の中身が中心となった諮問の内容であるとするならば、そして、それが答申ということであるならば、我々としては強い意思をもって意見を申し上げたいと思います。それなりの決意もしなければならない、というふうに考えています。
 ただ、どういう形で諮問がなされるのか、今の段階では全く皆目分かりませんから、諮問は諮問として、我々は承りたいというふうに考えますが、その中身が、以後の中で議論をし、答申の段階でどういう変化がされていくのかを見極めたうえで、また、労働側としての統一的な対応を申し上げたいというふうに思っています。
 従って、次回の諮問を受ける時には、この回答内容に対する労働側としての考え方について表明をしたいと思いますので、今日は中身については質問があればしたいと思いますが、特段中身のコメントについては差し控えたいと思いますので、是非、雇用主側の皆さん方のご理解を賜りたいというふうに考えています。

○会長代理
 これは回答案でなくて、回答なのです。今受け取ったばかりですし、精査されることを労働側としては要望しておられる訳で、それはいいと思いますが、事務局としても法案要綱の諮問について何かありましたらどうぞ。

○事務局
 ただいま委員からご意見がありましたが、私どもとしては、先程申し上げましたように、建議をいただいたわけですから、その建議に基づく法案要綱を作って、次回、諮問をさせていただきたいと思います。
 ただし、いま、この諮問案について審議会にかけることはいいけれども、それから先の審議については、その中身次第で重大な決意をされる、という話でして、私どもとしては、やはり、その答申をいただくとすれば、円満な形で答申をいただく、どこまで対処できるかという問題はありますが、そういうことを考えながら、事務局としては各委員の間の調整をさせていただきたい。そういうことの結果として、諮問後にどういう形の答申になるのか、現段階では何とも申し上げられませんが、そういう基本的な考え方で、この問題については対処させていただきたい、と考えています。

○会長代理
 それでは、7月中旬以降に、それをご審議いただくということで、審議会としては、会長がおられませんが、円満に解決することが望ましいと思いますが、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
 その他に何かございますか。

(署名委員の指名)

 今日はどうもありがとうございました。


(注)本文中に記載されている資料については労働省にて閲覧できます。
 資料についての問い合わせは職業安定局庶務課 03−3593−1211(代)までお願いします。




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