| 1 日時 | 平成9年2月7日(金)9:30〜11:30 | |
| 2 場所 | 中央合同庁舎第5号館 労働省省議室(16階) | |
| 3 出席者 | 【委 員】 | 公益代表 諏訪座長、小野委員 雇用主代表 鈴木委員 労働者代表 野田委員、笹田委員 |
| 【事務局】 | 吉免審議官、東室長、井上補佐 | |
| 4 議題 | (1) 有料職業紹介事業制度の見直し検討について | |
| (2) 労働者派遣事業制度の見直し検討について | ||
| (3) その他 | ||
| 5 議事 | ||
○座長:
ただいまから、第80回民間労働力需給制度小委員会を開催する。
本日は、まず有料職業紹介事業制度に係る検討を行っていただき、その後労働者派遣事業制度に係る検討を行っていただきたいと思う。それではまず、有料職業紹介事業制度の検討についてであるが、この件については、前回に引き続き「有料職業紹介事業の運営に当たり留意すべき事項についての指針(案)」について御検討いただきたいと思う。事務局の方で前回の議論を踏まえた修正案が用意しているようなので、まず、事務局から説明をお願いする。
○事務局:
(資料No.200について説明)
○座長:
それでは、ただいまの事務局から説明があった点につき御意見、御質問があったらお願いする。
○委員:
それではまず、冒頭、率直に申し上げまして、今回、取扱職業の範囲についてかなり大幅な拡大をしてきた。拡大そのものについて、我々はいろいろな意味で疑義をもっていたわけだが、それはこのような審議のなかでその方向と結論が出たことについては、もうそれはそうだろうと思う。したがって、そういう立場からすれば、何回も申し上げているように公正な職業紹介とそれに合わせて労働者保護というものをきちっとすべきであるという立場から今回のこのガイドラインの作成の経緯になってきたというように認識している。したがって、そういう意味では、このガイドラインは、それなりのこれからの適正な運用が発揮できるというものであるべきだということを考えている。したがって、そういう立場から、何点かの問題について御議論、御検討をお願いしたいと思う。
まず、最初に「2 職業紹介行為等に関する指針」の(1)のところだが、我々が一番心配していたアウトプレースメントの問題が、この前も申し上げたが、それなりの書き方になっていると事務局から御説明があったわけだが、まだそこについては、我々自身とらえきれない。何点かの点について申し上げると、(1)の2行目の「求職者の意思を尊重することが必要である。」のところは、「尊重することが必要である」ではなく「尊重しなければならない」というように言い切るべきであると思うし、あるいは、その下の段落で、「有料職業紹介所は、必要に応じて、」とあるのは「必要に応じて」ではなく、少なくとも先ほど申し上げた立場からすれば、この「必要に応じて」を取っていただき、有料職業紹介所は求職者の職業に関する視野を広げる説明や、あるいは誤解、偏見を解消するための説明を行い、求職者の意思に反して特定の職業を強制するという、特定の職業を強制することだけでなくて、むしろアウトプレースメントの問題というものは、そこに転職という問題があるわけだから、そういう意味からすれば、「職業や転職を強制することがあってはならない」というようにガイドラインとして明確に定めておく必要があるのではないかと思う。
次に、(4)の手数料の問題だが、この中身そのものについては、異論ないが、いわゆる1種、2種の内容を例示的に明示してもらえないか。特に個別的な依頼である2種の付加サービスについては、もちろん料金表が表示されるのは分かっているのだが、「1種というものの法定料金の内容はこうです。」、「2種というものはこうです。」というものが例示的にガイドラインの中に盛り込むことができないかということである。
次に、(6)の労働条件の明示のところであるが、これはいわゆる職業安定法第18条の労働条件等の明示をベースにして書かれていることは我々も承知している。ただ、その大前提になるのは労働基準法だろうと思うので、そういう立場からすれば、例えば労働基準法の第4章の労働時間の問題であるとか、いくつか最低ミニマムについては、望ましいのではなくて、きちっと明示すべきだという立場からして、「労働時間等に関しては、…望ましいこと。」の部分は「望ましいこと。」ではなく労働基準法第4章の精神からすれば、「明示すること」というようになるのではないかと考える。したがって、そういう意味では職業安定法第18条については理解しつつも、労働基準法の精神をこの中に盛り込むことができないだろうかという考えを持っている。
次に、(8)のいわゆるプライバシーのところだが、真ん中の辺りに、「必要な範囲内の情報を」というようになっているが、「必要な範囲の情報」とは、一体何なのか。例えば、性とか年齢とか既婚、未婚であるとか様々な属性に関することが含まれるのか、含まれないのか、そういう必要な範囲の情報は何なのか、それを事例で示すことはできないのか。逆に、事例で示すと、それ以外はオープンだということになろうかと思うので、そこはその意が分かるものはないかと考えている。それから、最後の苦情処理のところだが、この前議論して、特にイとロは比較的、整理されていると思う。この内容については、特に派遣の苦情処理の取扱もこの中に盛り込まれているから、有料紹介、派遣について、行政としての一体性という基本精神は貫かれていると思う。したがって、このイとロは十分に理解できるし、あるいは、ホとヘのところについては、読み方としてなかなかすとんと落ちないところはあるが、その考え方というか、その意向は理解できる。ただ、どうしても納得できないところは、公共職業安定所という公的機関の役割がこの中には抜けているのではないか、要するに、例えば民間の業界とか業界の協会とかそういうところで対応すればいいという読み方ができると。したがって、やはり公的機関としてのこれに関与する文言ができないかというように考えている。特にその点はどこの項かと言えば、ハの項だろうと思う。ハの項について我々が考えている考え方は、「専門的な相談援助を必要とする苦情について、」、これはそうだろうと思うが、「また、不法、不当と認知し得る苦情については、公共職業安定所など、関係行政機関との連携の下に」というようなつながり方ができないものか、そこで初めて、公的機関としての役割がこの中にある程度含まれるというようなことができないかということだ。
以上、総括的な労働側の意見として聞いていただいてよいかと思う。したがって、譲る、譲らないというレベルではないが、我々も守りたいところはきちっと守っていきたい。このようなガイドラインは今後、運用をチェックするような機関は今はない。それは、今後このような場を通してそれぞれがそれぞれの機関に様々な形で周知徹底が行われていくのだと思うが、少なくとも適正な運用を図るためにも、やはりガイドラインとしては、きつい縛りをきちっとかけておくべきというのが労働側の意見である。
○座長:
いくつか御指摘があったが、事務局からお答えをお願いしたいと思う。
○事務局:
御意見の中にあった順序に沿って、1ページ目の2の(1)のところから順に申し上げたいと思うが、(1)の2行目のところで、「求職者の意思を尊重することが必要である。」ということについて、これは「尊重しなければならない」と、言うべきではないかということであるが、これは、事務局としての整理の考え方であるが、「必要である」ということでその趣旨を表したつもりであるが、その表現について、「しなければならない」という御意見であるので、これはこの後、御議論いただければと思う。
次に、3行目の「必要に応じて、」というところであるが、ここはどういう文章の構造になっているかを申し上げると、この「必要に応じて」という部分がかかっているのは、「求職者の職業に関する視野を広げるためや、職業についての誤解、偏見等を解消するための説明を行いつつ、」というところまでかかっている。「必要に応じて」は、その後のところにはかかっていない。と言うのは、「必要に応じて」にかかっている部分の「視野を広げる」あるいは、「誤解、偏見等を解消する」という部分については、それぞれの求職者の職業についての知識、あるいは選択能力などによって様々で、そうした視野を広げる、あるいは誤解、偏見等を解消するための説明が必要な人もあれば、必要でない人もあるというように考えている。一方、「求職者の意思に反して特定の職業を強制するような接し方は、しないこと。」という部分は、いずれの求職者に対しても共通する部分だと考えており、文章的なことだが、構造としては今申し上げたとおりで、文章の中にも「必要に応じて」と書いておいて、最後には「しないこと」と書いているので、「しないこと」とは「必要に応じて」ということの如何にかかわらず、「しないこと」と表現したつもりである。
それから、最後の行の「特定の職業を強制するような接し方はしないこと。」について、職業やその転職を強制してはならないという趣旨だと思うのだが、その職業の部分については、今まで職業に就いていない人が、新規に就職する場合のほかに、これまで在職中の人が、別のところに転職する場合、その転職の場合もこの職業で表現しているつもりである。広く読み込めるように「特定の職業」と表現している。
それから、次に、(4)のロのところであるが、第1種紹介手数料、第2種紹介手数料のそれぞれの役務の内容を例示的に明示すべきではないかというその御趣旨は、第1種紹介手数料の対象となる役務、マッチングを中心とした基本的なサービスとそれから第1種紹介手数料の対象となる役務、個別依頼に基づいて行われる相談援助、求人求職の開拓というところが混同されることがないよう、また、混同されることによって手数料の徴収が不明確にならないようにという御趣旨かと思うが、これについては、1種、2種についてどのような役務が対象になるかということについて整理させていただきたいと思う。
それから(6)の労働条件の明示のところだが、「また、賃金に関しては…」のところで、どういう形で具体的に明示するのが望ましいかということを整理しているわけであるが、賃金にしろ、労働時間にしろ、求人者側と賃金、労働時間の内容については、どこまで具体的に明示し得るか、そしてどこまで具体的に明示するということを紹介所に求めていけるであろうかと考えている。ここで挙げている賃金形態、括弧書きで書いている内容とか、あるいは「労働時間等に関しては、1日の所定労働時間…休憩時間等」までは、相当に詳しく具体的に、明示する場合の方法を書いているつもりである。そうした意味では、この中でも特にこの部分は明示しなければならないということもあろうかと思うので、どの部分について、具体的に、明示することを紹介所に求めるかということに関し、御議論いただければと思う。
次に、(8)のところの「必要な範囲内の情報」で@のところの「有料職業紹介事業の本来目的のために」と、後の「必要な範囲内の情報」ということであるが、これはまさ に、「必要な」ということは何かと言うと、「有料職業紹介事業の本来目的のために」と、端的には一番最初のページの2の(1)、(2)を踏まえながら紹介が適正に行われなければならないという、それのために必要な情報という趣旨であって、これについては、現在、通達で公共職業安定所、また公共職業安定所に適用されるものは有料職業紹介所に準用されてくるが、その中の解釈としてこのような趣旨で、この形で整理しているところである。したがって、このような形で整理させていただければと考えている。
最後に、苦情処理の関係であるが、御指摘は特にハのところかと思うが、専門的な相談援助を必要とする苦情のほかに、不当・不法と認知し得る苦情、これは法律に触れているのではないかと考えられるので、個別の有料紹介所のみで対応するよりも、公共職業安定所できちんと対応すべきだ、そういうものについては個別有料紹介所が自らやるだけでなく、安定所の方にも連携しなければいけないのではないかという趣旨かと思うが、これについては、それも一つの専門的な相談援助を必要とする苦情の類型にも当たってくるかと思うが、御趣旨を踏まえて整理したいと思う。表現ぶりはなかなか難しい部分があるかと思うが。
あと、公共職業安定所の公的機関としての対応をもっと書くべきではないかという御指摘ではなかったかと思うが、公共職業安定所の関与という部分についてはハのところで「関係行政機関等との連携の下に」という部分とか、あるいはニのところで求職者、求人者といった利用者、関係者が安定所に相談できるような仕組みということで書いて整理している。ただ、形にこだわるわけではないが、有料職業紹介所が主体的に自らの事業を運営していくに当たっての指針なので、指針の内容を実際に行っていくものの主体、主語の方は、紹介所になってくるので、若干、今のロ、ハ、ニというところが間接的な書き方のように受け取られていることもあるかと思うが、安定所の役割は、ハで整理しているつもりである。
○事務局:
補足すると、実は書き方として、慎重に語尾をどうするかということを考えている。分かりづらい面もあろうかとは思うが、例えば、2の職業紹介行為等に関する指針においては、法律を引きながら、書いている。
例えば(3)の労働争議に対する介入、これは絶対やってはいけないということで、2行目に、「事業所に求職者を紹介してはならない」と断定調にしている。
それから、(4)の手数料の関係、これも法定手数料以外は取ってはならないということで、「徴収してはならないこと」と、これも完全に断定している。その他、公正な職業紹介が行われるためにはどうすればよいかということで、こういう形でやった方がいいのではないかというところは、若干、トーンを落として、こうしたらいいのではないかというような形で整理しているつもりである。したがって、そのところは事務局とし て、精査させてもらい法的に「してはならない」というところは、断定調にさせてもらい、こうした方が適正な運用に望ましいのではないかというところは、若干、トーンは落ちるが、「努めていく」とか、「望ましい」という表現を使わせていただくが、こういうことで整理させていただきたい。
それから、(8)の秘密の厳守のところだが、今も事務局から申し上げたが、@、A、B及びCは第51条を解釈するときに、こういう4つのケースはよいという形になっており、これは基本通達になっており、そこのところをそのまま引いてきている関係もあり、ここは必要な範囲の情報というので、ケースバイケースで判断したいと思うので、先ほどの御意見のように例示してしまうと、それにとらわれるということもあり、これはこのままにさせていただきたい。
最後の苦情処理のところであるが、行政として苦情処理をするというのは当然のことであるので、書かなかったわけだが、体制として、どういうことができるかというのは、行革で定員等が減らされているが、いろいろ工夫しながら、やっていかなくてはならないと我々も十分自覚しているところである。それで、ここは紹介所としてこういうことをやった方が望ましいのではないかということで、先ほども申したが、行政は当然全面的に出てくるということで、敢えて書いていない。ただ、紹介所として、苦情を処理していく過程の中で関係行政機関と連携をどうとっていけばいいのかが出てくるので、そこは検討させていただき、文章の表現のところで整理させていただきたい。
○委員:
個々の問題については、それぞれ、細かく、いろいろあるが、ここの趣旨は経済構造は技術の大きな発展により、雇用不安になる、その雇用の不安を何とか人材面でということで2つある。雇用機会をたくさん作ろうということで、もう一つは、せっかく働いている人達が仕事が合わないために、困っているので、それをうまく、くっつけられないかという趣旨で、今は公的な職安だけでは不十分だから、民間にやらせたらどうかということで始まっている。したがって、そういう意味でいくと、むしろ民間でやるとなれば、自由競争というものがないと、これは一般の商品とは違うので労働者保護というものは絶対であるというのは分かり切ったことで、当然やらないといけないが、それを除いては、かなりの幅での自由な発想とサービスがなければ、これは民間としては、魅力もないし、業を始めて、また補助をもらうというのは、国家の仕事と変わらなくなってしまう。したがって、この中でこれだけは絶対だめだというのは、先ほどの「ならない」というのは、はっきりと残して、これはどうかなというのはむしろ削って、もう少し簡単にしてもらって、後は公序良俗とか倫理は皆持っているのだから、いちいち、一つ一つに倫理とか入れなくていいのではないかというのが、思想なのです。だが、ここまででき上がっているので何だが、これだと、やる人が何やっていいか難しくなってくるという感じが、頭のいい人は分かっていてこれでいいが、慣れない人は、これだと始められないというようにならないといいがということでである。したがって、これは駄目だと言っているのではなく、事務局の説明で、これは絶対駄目だというものとそうでないものと分けて、そうでないものの中でこれはいいだろうというものぐらいは削って、もう少し簡潔な指針にしていただき、後は良識でというような感じがする。具体的に、一つ一つ申し上げていないので失礼だが、あるいはここの議論ではなくて、本審の議論かもしれないが、一応これを拝見したところで、これは大変だという感じがまず最初にしたものだから、段階のあるものが並べてあるので、先ほどおっしゃった「ならない」というものははっきり「ならない」として、そうでないものは削っては、ということである。
○委員:
先ほどの発言の中で、この指針の中には労働者保護等を踏まえた公正な職業紹介をということが、趣旨の中に入っているということがあったが、やはり労働者保護の視点を明確に出した方がいいと私は思う。先ほど事務局が断定的な言い方で対応したいと言った文言修正の中に、一つ追加をしてほしいのは、2の(2)の均等待遇のところで、2行目に「労働組合の組合員であること等を理由として差別的な取扱をしてはならない」とあるが、ここは、断定的な言い方をしてほしいから「差別的な取扱はしてはならない」で切り、「ものであり」は、ちょっとおかしいと思う。
○事務局:
この指針は、冒頭におっしゃった経済構造、いろいろな観点がありそれを踏まえて、どういう形で有料職業紹介業者が自由にできるかという最低限のことを書いたつもりである。特に法律の関係のところは、全部紹介業者がやるに当たって、係ってくるものであるから、断定してあるところは法律でも、してはならないということをここに転記している関係で、それを具体的に運用するときに、どういうことで臨んで下さいと、分かり易く書いたつもりということで、基本的にはこれが係ってきて、むしろこれがあった方が、よりスムーズにやり易いのではないかという感じがしている。
それから、苦情処理も当然やらないといけない。ただ、やり方についてきちんと示して上げた方がやり易いのではないかという感じで書いており、基本的に、これがあるから事業の制約になるというものでない。事業運営上最低限必要なものをまとめて書かせていただいたということである。
それから、今おっしゃったことで、「取扱はしてはならない」というところまでは、法律の条文をそのまま引っ張ってきているものである。したがって、「求職者の能力を正当に評価して取り扱わなければならないもの」は、解釈すればこういうことだということであるから、「ものである」ことがあってもなくても、ここは同じ意味であり、ここは後ほど調整させていただく。
○委員:
今の事務局の趣旨は理屈として、デスクワークとして我々が考えていく場合には、全くそのとおりだと思う。だが、実際、現場に入って動いていくときに、指針というものが先に走って、これはいけない、あれはいけないという、そんな面倒な仕事はやったって仕様がないとか、また何か言われるという不満が出る。本省で考えておられるものが先にいきますと、そこの末端のところは、末端の方から方法論から上がってくるわけだから、一番大事なものが思ったより動かないというのが、今の日本の動きだろうと、そこを申し上げたいのである。そういう意味で、こういうものだけでも仕様がない、こういうものを作るのだというのは、お互い時間の無駄でもあるし、どこか思い切ってこういう指針を取り外して、後は分からなければ聞きなさいというような感じの方がいいのではないかと思ったのだが。この指針はここまで来ているので、先ほどは一つ一つ申し上げたのではないが、今言われたように法律は法律であるのだから、その法律を具体的にパラグラフにしていった場合でいけば、これはこうで、こうなって、こうなるという親切なことはよく分かるが、それが逆の親切にならないようにしないと、非常に今、危機感があるものであるから、それを申し上げているということである。
○委員:
こういう指針等の書き方でも我々がさんざん議論した例のネガティブリスト型で書くか、ポジティブリスト型で書くかというのがあり、実はこれは混在的に書いてある。日本の多くは混在的である。もしネガティブリスト型で書けばもっと長くなるわけであ る。ポジティブリスト型とネガティブリスト型が混在しているからこの程度の長さだという感じがしている。実はネガティブリスト型の国のものは、ものすごく長い。その代わりそこに書いていなければ、何をやってもいい。問題は書き方の問題だと思う。したがって、我々がネガティブリスト型でいくという議論をしてきているから、それとの係わりでいけばこの指針はもっと厚いものにして、その代わり、それさえ見ればもうマニュアルみたいなものだから、そこに書いてなければ何をやってもいいという原則とするという書き方をするかどうかということである。これは実はかなりポジティブリスト型で書いてあり、「こういうことをすること」と書くことによって、そうやって書かれていないものはやらなくてもよいという、基本はそういう書き方である。したがって、いろいろ意見はあろうかと思うが、今の段階でその議論を始めると、とても作業が間に合わないということになってしまうので、多くは法律をそのまま書いている。但し、法律では十分にこういう事態を考えていなかった、苦情処理もできていなかったと、新しいものが少し加わっただけなので、法律の条文を見るよりは、これを見た方が分かり易いのではないかというのが、事務局の説明であり、それも一理あると思っている。ただそれだけに今まで議論してきたネガティブリスト型なのに、これは混在型であって、灰色部分が当然起きてくる。これは恐らく、今後、職業安定法その他全体の体系を考える中では、これまでに御指摘のあった点については、再度の整理が将来は必要だと思うが、ただ、当面そんなことも時間の関係で言っていられないので、その辺は念のため言っておく。
○委員:
指針の表現がポジティブリスト型になったというふうに、私は理解をした。同じ文言でも、いやそうでもないとおっしゃる方がいるが、だからそういうポジティブリスト型にしてみると、もう少しだという感じがしたものだから、指針の案を直して下さいと言っているわけではないことを理解いただきたい。
○委員:
ただ、おっしゃるのは、そのとおりだと思う。いちいち役所に伺いをしないとやっていいか分からないというのは、できるだけなくすべきだというのは、将来重要な課題であるし、もちろんそういうものを対応しなくていいということでもない。
○委員:
私自身は無理を言っているつもりは全くない。この指針の最初に書いてあるのは、いわゆるコンメンタールそのものである。そういう中で、例えば先ほどの労働条件明示というのは、第18条に書いてある。第18条の2行がこの冒頭に係ってきている。それはそれでいい、そうだろうと言っているのである。例えば、一方では、基準法の世界を見ないといけない。そうすると、基準法の世界はある程度、第4章でそれなりのことを明示しているわけである。賃金のところはここまで言っていないから、私はそこはあまり触れていない。しかし、最低のミニマムは、基準法の第4章のところで書かれていることについては、「望ましい」ということではなく、上と同じような平仄を持ってくるべきではなかろうかと言っているのであり、何か新しいものをここに入れよということは毛頭ないわけだから、そういう意味で是非御理解いただきたい。
それから、苦情処理のところは、先ほど事務局から説明のあった内容でどういう文書の書き方になるのか、それを見させていただいて判断するしかないと思うので、これ以上コメントすることは差し控えさせていただく。
○委員:
今のところは、基準法があって、労働条件明示はご存じのとおり施行規則第5条でなっており、それと並んでいる。それで「望ましい」と書いてある部分は実はそこで施行規則に載っている内容よりも更に踏み込んだ部分がここに書いてある。明示というのは何でも言われると切りがなくなるので、それを何でもやれというのは、当の採用の雇用主だって無理があるわけだから、まして、紹介業者にそこまでやらせるのは酷であるが、しかし、紹介を受ける求職者からすれば、できるだけ詳しく知りたいだろうし、そういう接点を望ましいと書いてあるということも、もうお気づきのとおりであると思うが、例えば通勤手当の額というものは、基準法の施行規則にも載っていない。
○委員:
そういう意味では苦情処理というところが、これから問題になっていく可能性があるという感じである。
○委員:
2の(6)の最後の行で、望ましい項目の中で、昇給の状況とか時間外労働の月平均時間が気になっているのだが、どういう考え方でこれを出されたのか、個人的には望ましくないと思うのだが。
○座長:
それはちょっと無理があるのではないかということである。これは事務局からお答えいただきたい。
○事務局:
丁寧にやればこういうことになるだろうという例示である。
安心して就職していただけるのではないかということ、あと、時間外労働がいろいろ繁閑があるだろうが、どれくらいなのか事前に予期しておけばいいのかと、そういう感じである。安心してその職場に入っていけるということを書いたつもりである。
○委員:
賞与の額というものは、景気が悪くなり、また、良くなれば、どうしても減ったり、増えたりということで認識してもらえると思うが、昇給とか残業時間の構造については、双方にあらぬ誤解を招きかねないのではないかという気がするので、特段のこだわりがなければ削除すべきという意見を申し上げたい。
○事務局:
ここの昇給は、制度であるから、1年に1回とか2回とか、その額の具体的な内容ではなくて、制度の存否について書いたものである。
○座長:
ここは要するに求職者がここはどうなっていますかと聞かれたら、紹介業者はできるだけ誠意を持って、答えるようにすることが求められるのではないかという意味をこういうように例示で書いたのである。例示すると今の問題が出て、これにとらわれてこれは大変なことになると。例えば、賞与は年に3度といったら、いきなり業績が変わってそれが1度になったと。そうなるとそれは全く誤った条件提示かという紛議をかえって招きかねないのではないかという御指摘である。
○委員:
苦情処理の関係であるが、簡潔、明快が望ましいとは思うが、今回付け加えられた苦情処理の中のヘの2行目の「苦情処理を行った場合には、…努めること。」の部分で言わんとすることと、苦情処理に関するイ、ロにも同趣旨のことが述べられている気がするが、これを見て有料職業紹介所がどのように理解したらいいのかと、ここはどのように整理して考えたらいいのかということである。
それと、ニ、ホ、ヘはどれも頭に「有料職業紹介所は」となっているが、イ、ロ、ハにはないが、何か意味があるのか。
○事務局:
イのところの「苦情の申出を…記録すること」の部分が、ロのところの「具体的な内容…努めるとともに」という部分が、ヘのところの苦情処理を行った場合のその後の対応が書いてあるが、これとオーバーラップしてくる部分はあるかとは考えている。ただ、例えば、ヘを除いてしまったら、イとロで言い尽くせるかというと、ヘのところは「努めること」ということですが、実際処理した苦情を次に生かすという別の視点が入っているので、このヘを抜いてしまうとそこは、その趣旨が必ずしも明確になってこないのではないかというように考えている。そういった意味で、イとロとヘの関係で、若干オーバーラップする部分もあるかとは思うが、実際に処理した苦情を今後の材料に活用するというのはヘのところしか表れてこないので、こういう整理にしている。
それから、2点目のイ、ロ、ハとニ、ホ、ヘの部分で「有料職業紹介所は」という主語が付いているものとそうでないもので違いがあるかということであるが、これはイ、ロ、ハには書いていないが、主語は有料職業紹介所はということであり、そこは整理したいと思う。
○委員:
3の苦情処理に関する指針のところで教えてほしいが、イの「求職者、求人者等からの」のこの「等」という部分と、それからロの2行目の「求人者等関係者」のこの
「等」の関係について教えてほしいのと、それからのニの2行目の「専門的な相談援助を行うことができる知識・経験を有する団体の名称・所在地・電話番号について」のところで、これは具体的にどこなのか、この点について教えてほしい。
○事務局:
まずイのところの「等」であるが、考えているものとして、例えばアウトプレースメントの形態で送り出しを希望する者、ここが今回、紹介手数料の徴収対象になってきているので、苦情が起こり得るだろうということである。
それからロのところだが、これについては、苦情がどういった人から提起されるかというところは、イ、ロの頭書きにあるような求職者、求人者等ということで、今の部分も含めて尽くされると考えているが、苦情が起こってきた場合には、どこまでその苦情が広がりを持つかということがあるので、求人者等関係者という書き方をしている。
それからニのところだが、「専門的な相談援助を行うことができる知識・経験を有する団体」ということだが、これは例えば、苦情相談を担当する窓口、セクションを置いて処理して、対応している団体を考えており、今の時点では倦S国民営職業紹介事業協会が、来年度から、専門的な相談援助を必要とする苦情について、対応する用意を進めていると聞いている。
○座長:
他にいかがか。
○委員:
ポジティブリストかネガティブリストかという論議の中で、労働側もほとんどネガティブリストで妥協してしまったという感じだが、これは済んだことでいいのだが、ただ、そういう意味では労働者保護とか、人権とかいろいろ言われてきた経緯があり、何れにしても新たなものを作るとか、拡大するということについてはそれ相応の担保や規制が必要なわけだから、そういう意味では事務局としては仕方ないのであろうが、「望ましい」という表現とか、「図ること」とか、「努めること」という表現がいろいろあると思うが、一定程度断定して、「べき」、「ならなければならない」という表現にしておかないと、のちのち問題が起きてくると思う。それで、当然起こるということは想定して、競争していくわけだから、起こるのだが、紹介所は自然淘汰されていくのだから、それはそれでいいのだが、何れにしても人権とか労働者保護という点については、あまりあいまいな表現はしない方がいいという取り敢えず感想を申し上げておく。
○座長:
他にいかがか。それではもう一つ議題もあるので、できれば、本日この指針をまとめさせていただきたいと思っていたが、皆様の意見を伺っているといくつか修正を要する部分もあるようなので、それから用語の統一、表現の統一、あるいは選択項にも多少の修正意見等を賜ったので、本日の議論を踏まえて、再度事務局で整理していただいて、そして次回に決定していただくという手続で進めさせていただいてよろしいか。では、事務局において、委員の皆様の御指摘に適切に対応した整理をお願いしたいと思う。 では、第2番目の議題である労働者派遣事業制度に係る検討の方に移って行きたいと思う。
本件については、前回御検討いただいた派遣事業制度の見直しに関する国内実態調査の調査項目である。これについて、もう一度御意見を頂戴したいと思う。
そこで、労働者派遣事業制度の見直しの検討に係る国内実態調査の調査項目について事務局から御説明をお願いする。
○事務局:
資料No.201は、前回お出しした資料と基本的に同じものであり、1枚目で修正をしている。2の(3)の部分である。前回は調査を依頼する派遣元事業所のすべてについて2人ずつ派遣労働者を選んで、その派遣労働者を調査対象とするということで整理していたが、そうすると、派遣労働者の選定方法に問題が生じるのではないかという御指摘があったところである。そこで、2の(3)のところに書いてあるように、まず、派遣元事業所を無作為に抽出する。そして、抽出した個々の派遣元事業主については、そこの派遣労働者のすべてを調査対象とするということで整理しなおした。この点修正をした。調査事項の方は、前回内容は説明させていただいたが、それぞれ派遣元、派遣先、派遣労働者、一般事業所、一般労働者という、多角的な観点から調査できるようにしている。前回に引き続き御意見を賜れればと思う。
○座長:
前回、委員の皆様からいろいろ御指摘をいただいたので、事務局の方も随分配慮して下さった。例えば、労働者の抽出が今まで無作為でなかったので、出てきた結果が科学的な検討に耐えられるかどうか疑義が各方面から寄せられたいた。それを今回は、無作為抽出方式に改め、そのような対応をしていただいたが、その他、調査項目なり、調査をした後のこれら資料の活用などについてもクロス集計をする関係もあるので、是非早い段階で御意見をいただけたら幸いである。御質問なり御意見をいただきたい。
○委員:
1ページ目の2の(3)のところで、すべての派遣労働者とはどういう意味か。全員調べるということか。
事務局:
派遣元事業所を規模別の分布状況なりで無作為に抽出して、抽出した派遣元が100あれば100、その個々の派遣元についてその派遣労働者すべてを対象にしていくという考え方だ。
○委員:
そうか。そうすると、一般派遣と特定派遣がそれぞれ4千事業所と考えてよいか。
○事務局:
選定方法の詳細については、今詰めているところで恐縮だが、考え方としては、回答率との関係もあり、前回の回答率なども参考にして、今回の調査で派遣労働者の調査として十分統計上信頼性の得られる回答数が得られるような形で、抽出する派遣元の数を決めていきたいと考えている。その詳細については、検討中である。
○委員:
それはいいが、仮に一般と特定が2千事業所ずつで併せて4千事業所を調べるということになるのか。
○事務局:
もともと8千人と書いていたのは、前回お出ししたものは一般の派遣元が2千、特定の派遣元が2千、併せて4千、それぞれについて派遣労働者2人で8千になっていたところである。私どもとしては、8千人の派遣労働者を調査対象にしたいというところに変更はなく、前回お出しした形で4千の事業所において2人ずつという場合の回答率と、派遣元を抽出してそこの個々の派遣元についてすべての派遣労働者とした場合の回答率とに違いがあるのではないか、今回お示ししている方法の方が、低くなるのではないかということを懸念しており、いずれにしても、調査対象となる派遣労働者が当初考えていた8千人と、同じ程度の回答数が得られるように仕組んでいきたいという考え方である。その点も、今後詳細に詰めるなかで考慮に入れながら、具体的に詰めていきたいと考えている。
○委員:
全ての派遣労働者というと、抽出した一件の事業所でもって、例えば、10人派遣しているというところもあるかもしれないし、その時は仕事がなくて派遣労働者0というところもないとは限らない。8千人という枠と、すべての派遣労働者ということとの整合性ということだけだ。要するにランダムに抽出されていれば問題はない。
○事務局:
無作為抽出したときに、個々の派遣元でどれだけ派遣しているかということは抽出した段階では確かに分からない状況である。今考えているのは、毎年度末に事業報告を各派遣元からいただいており、その中に派遣労働者の数というのがある。そうしたことで一応規模別ということも含めて目安を付けて、8千人の調査対象となるように持っていきたい。その意味では抽出する段階では、本当に8千人、あるいは回答率を考えるとそれに必要な数がリジッドに予想できるわけではない。だから、回答数が少ないと調査の精度にも係わってくるので、回答が十分に得られるように調査会社とも相談しながら、詰めていきたいと考えている。
○座長:
やや技術的なことに入ってきてしまった。層化2段だとか、いくつかのやり方を使って、規模とか何かでやって、最終的には大体8千人に遠からず、近づくような形で注意をしてやって下さると思うが、事業所を任意に選んでしまうと今までのようにはいかない。うまく8千というふうにはいかなくなるので、その点を御指摘いただいた。その点については、今までとぴったり平仄を合わせるわけにはいかないと思うが、今回はできるだけ実態に近づいた数字が得られるような御配慮をお願いしたい。というのは、例えば一般の場合だと、登録型の人は登録していても実際に働いていない日とかいろいろあるので、それをどのように選ぶかということも非常に重要だと思う。登録していて、かつ、過去3か月間とか半年間に派遣を実際に受けた者とかしていかないとおかしくなったりする。もっと難しい問題は、非常に確率論的には低いが、一人の人に2通いく危険があるということだ。というのは、一人が2社に登録しているということがあり得 る。したがって、そのようなことも、いろいろ技術的な問題ではあるが、ともかく、今まで派遣労働者は実態が本当に捕まれなくて、一方では極端なことを言われていたりしていた。それをできるだけ今度は等身大の大きさを掴みたいということが、何といっても一番重要な点であるので、よろしく御配慮をお願いする。
○事務局:
今回変更させていただいたのは、今座長の方からおっしゃっていただいたような趣旨であり、実は、前回以降派遣労働者についてそのまま派遣労働者8千人という形で、直接何らかの形で把握することができないかということを事務局もいろいろ検討したが、無理という結論に達し、その中ではこういった形で派遣元を無作為抽出してという方法が一番中立的になるのではないかということでこのように整理させていただいたところである。
○座長:
人間のやることだから、完璧は無理だが、前よりは1歩も2歩も前進するだろうと思うのでよろしくお願いする。
それでは、今の点も含めて調査項目でこんなものが必要ではないかとか、こんなものは要らないのではないかとか、いろいろ御意見があろうかと思う。
○委員:
今委員方がおっしゃっていた内容については十分実施に当たって留意いただきたいと御要望申し上げる。
派遣元の事業所に対する労働組合の有無というのは直接この項目の中には入っていないが、派遣労働者のところでは(10)に労働組合というのがある。制度の有無、加入希望の有無というのがある。この労働組合というのは派遣元の労働組合なのか派遣先なのか、あるいはクラフトユニオンみたいな一人加盟方式なのか、そういうようなところはクロス集計したときに出てこないのではないかと思う。派遣元に労働組合があるというのは僕が知っているかぎり非常に少ないというか、皆無に近いのではないかと思う。そうすると、今の実態は大体一人組合で合同労組だとか、東京ユニオンだとか、そういうところに加入しているクラフト方式が比較的多い。そういうことを聞こうとしているのか、それはそうと制度ではない。そこら辺の関係というのはどういうふうになるのか。派遣先のところは別にいいと思うが、派遣労働者に労働組合を聞くという意味が、派遣元にそういう労働組合があるのか、派遣先にあるのか、それとも地域のクラフトユニオン的なところに制度としてあるのか、どれを聞きたいのか。
○座長:
重要な御指摘である。
○事務局:
ここは前回の調査に倣って整理したが、前回の調査票の方で具体的にどのような形で聞いたかというと、「労働組合について」という項目の中で、次の4つの選択肢の中から選ぶということになっている。それを読み上げさせていただくと、「1 派遣元企業に組合が結成されており、自分も加入している。」、「2 派遣元企業に組合が結成されているが、自分は加入していない。」、「3 派遣元企業の外に結成されている組合に加入している。」、「4 派遣元企業に組合がなく、自分も組合に加入していない。」という形で聞いている。
○委員:
「労働者派遣事業制度の見直し検討のための」と書いてあるが、目的、背景を説明いただければありがたい。というのは、前回の派遣の見直しでもアンケートをして、私の印象ではアンケート結果というのは我々にとっては責められるようなこともあり、実態の調査をするのだが、それは実態を調査して悪いところを正していくというのも大事だろうと思うが、もともと何のためにどういうふうな意図を持って調査をしなければならないのかということが気になる。見直しをするというのは、規制緩和という背景があって、さらに検討を要するところがあるのかどうか、それからILOとの問題も多少あると思う。そういうものをある程度踏まえてどういうふうに考えて、これを出しているのか。
○事務局:
昨年改正をやっていただいたが、またやるというお話があって、昨年12月17日の「経済構造の変化と創造のためのプログラム」の中にも派遣を急いでやれという項目があって、9年中に当審議会で基本的な方向を出していただくということである。また、前回もこういう調査をやらせていただいたが、昨年12月16日から施行した部分も含めて、具体的項目としては書き得ないが、一番最後の現行制度に対する意見というところで、できるだけ引き出しながらやるということでこれをやらせていただこうと思っている。それと別途に外国の状況も調査して提出したい。
○委員:
方向は規制緩和の方向か。
○事務局:
行政中立であって、規制緩和とは言わないが、大幅に抜本的に見直しをしていただくということでやらせていただきたい。
○委員:
なぜそういうことをいうかというと、目的がはっきりしないと、それで問題点が出ることは問題点が出ることとして厳粛に受け止めて正していかなければならないし、直していかなければならないが、現れたアンケートの中身だけの議論になってしまうと、目的を外れることになる。前回の議論の中でつくづくそういうふうに感じた。
○事務局:
閣議決定の中では抜本的に制度を見直して、その基本的方向を9年中に取りまとめていただきたいというような内容となっている。
○座長:
それでは、それ以外に。
○委員:
前回の見直しで問題となったのは、途中での派遣労働者の契約の解除というようなことが問題となった。派遣先には(8)と(9)で聞いている。派遣労働者とのトラブルの状況の中で契約の解除というのはあると考えてよいか。
○事務局:
はい。
○委員:
(9)は派遣元との関係で考えている。ところが、派遣元の方には契約の解除の問題が入っていないので、片一方で聞けばいいか、あるいは両方聞いたほうがいいのかという点が一つ。派遣先に関して派遣元事業所とのトラブルの状況というのがあるので、派遣元企業そのものについて聞いたほうがよいのではないか。
○事務局:
具体的には聞くような形で考えている。
○委員:
そうか。それなら結構だ。
それから、派遣労働者に関して、派遣元企業の規模というのは分かるのか。派遣で行って派遣先の企業の規模がどうかなどということを聞いて意味があるのか。日本では規模によって条件が違ってくるので、分かればそういうものを入れておいていただくと、分析するときには。
○委員:
それは、いかがか。派遣元事業所を選ぶときにその事業所の規模が分かる。派遣元事業所を最初に選ぶわけである。100なら100。そこにいる人全員に配るという方針である。派遣元事業所の規模は選ぶ段階でもう分かっている。そこを確認すれば、個々の労働者に聞かなくても分かるという構造にならないか。
○委員:
労働者の質問事項を規模別に整理するときには、2つのデータが連結していればいいが、連結していないと規模別の分析ができない。
○委員:
それはそうだ。どこから取ったかの番号でも入っていないと。
○委員:
番号が入っていれば、労働者とくっつけることができる。労働者にあなたの派遣元の事業所の規模はどうだと聞くのは難しいか。
○事務局:
派遣労働者ベースで、派遣元の規模別に、例えば派遣労働者の就業条件がどうだといった御趣旨かと思うが、クロス集計の問題となってくるので、どの程度まで対応できるか、今の御趣旨を踏まえながら調査会社と相談させていただきたい。
○座長:
確かに重要だ。正確なデータが得られるか難しい。良く分からないだろうから。せいぜい大中小で、思った以上に例えば小規模企業での利用が進んでいるとかが分かってくると大きな発見である。今回の調査は仮説検証型というよりは事実探索型となるの で、できるだけ後でクロスするために引っ掛かってくるようなものは可能な限り、もちろんあまり増やすと回答率が悪くなるのであまり増やさないほうがよいが、可能な限り調査会社と御検討いただきたい。
○委員:
それから、細かいことばかりいって申し訳ないが、派遣労働者のところで4番目で派遣労働者として就業することを選んだ理由とあり、これは面白い調査項目だと思うが、これで全部尽きるのかあるいは重複するのか分からないが、何の委員会だったか、有料の職業紹介を経由している者に対して、あなたは有期雇用、期間を定めての雇用を欲するか、常用型の雇用を欲するかという質問をしたときに、6割位が常用型と答えている。これは2,3年前の調査だ。そういうことを知りたいが、(4)でそれがカバーできるかというのがちょっと気になる。派遣労働者を選択した理由だから、それを聞けばもう全部、派遣労働者を選んだということだからこの人は期間を定めて働くようなタイプを選んだのだというふうに考えていいのか。選んだが、本音を聞かれると、実を言えば常用の方がいいとか、そういう意見があるのかもしれない。その辺を調査項目として含めていただけるのかどうか。あるいはここでオーバーラップするという意見ならば取り下げるが。
○事務局:
(2)の派遣就業の状況の中で、そこの2行目に現在の身分というのがあるが、派遣労働者の場合は大きく常用型か、登録型に典型的に見られるように常用型でないかどちらかであろう。そこを現在の身分というところで聞いていきたい。そういう意味ではここで対応できるのではないかと考えている。
○座長:
現に今期間雇用であっても、本当は常用になりたい、よく指摘されているが、なりたくもないのに派遣に押し止められているという意見が一方にあるかと思えば、なりたくてむしろ派遣になるというところをどこかではっきりと聞けないかという御質問だ。
○委員:
それが(4)でカバーできているかだ。気になるのは。(4)ではちょっとカバーしきれないのではないか。
○事務局:
(4)のところは、例えば前回の調査でも、派遣という働き方を選んだ理由という項目があり、多くの選択肢を設けているが、例えばそこで主なものを申し上げると、専門的な技術や資格を活かせるからとか、働く期間を限って働けるからというようなところがあって、そこに例えば今なかなか常用になれないので派遣という選択肢を入れることはできると思う。それから、(17)の今後希望する働き方のところでもこれに関連した質問はできると思う。
○委員:
(17)のところは、考えておいてほしい。
○事務局:
通して申し上げると、まず、関連するものとして(2)の現在の身分、(4)のところで働き方を選んだ理由、(17)の今後希望する働き方と、この中で整理できるようにしたいと思う。
○座長:
よろしくお願いする。
○委員:
派遣労働者のところに、交通費の有無というのは入れたほうがいいと思う。
○座長:
(6)の賃金の状況か何か。
○委員:
ここになるのか。
○事務局:
諸手当だ。
御意見を踏まえて整理させていただきたい。
○座長:
他にいかがか。
○委員:
派遣元事業所の19番目だが、違法派遣への対応というのはどういう趣旨か。自分のところがやっているかと聞かれるのかどうか。
○事務局:
派遣元自身が違法なことをやっているという場合にはお答えいただけないかもしれないが、ここでむしろ想定しているのは、例えば派遣先の方から適用対象業務外の派遣についてそれを強要されるといった状況があるか。それについてどういうふうに対応したか、きちんと断っていくか、なし崩しになっているか、いろいろあるかと思うが、そのあたりを中心に聞いていきたいと思っている。
○事務局:
新しい法律ができたものだから、内容をどうしようかと考えているところである。
○座長:
答えやすいように。体裁のいいことばかり書かれたら何の意味もないので。やはり聞く対象との関係で一つよろしく、目を白黒して鉛筆なめなめ作文というのではどうにもならないので、一つよろしくお願いする。
○委員:
派遣先の事業所の調査で、事業所の規模別の、中小企業の割合とかは最初から考えないでやるのか、やはりある程度、確か前回は割合がちょっと少なかったのではないかという気がするが、派遣を受け入れているケースは少ないとは思うが、できたら、やはりそういう声を知りたい。
○座長:
むしろ規模の小さいところを盛り込めるように配慮していただけないかということである。
○事務局:
抽出の仕方である。
まず派遣元の方を選んで、派遣元の方で、個々の派遣元1社について派遣先2社を、特に条件を付けずに選んでいただくという恰好になっているが、そのあたり、どうすればうまく出てくるのか、いますぐには分からないが、調査会社の方とも相談しながら、どのように対応できるかについて、御意見を踏まえて対応したい。
○座長:
そうすると、派遣先事業所は無作為ではなく、任意抽出になるのか。
○事務局:
派遣元からピックアップするものだから、結果として大中小は分かるが、特に小だけとか中だけとかいう形にするのは難しい。
○座長:
すると、ここも派遣労働者と同じ問題を抱えていたことになる。気付かなかった。
○委員:
一般事業所は無作為で出てきて、その中で2千選んで、何軒が派遣をやっているかということだ。
○委員:
派遣先事業所は質的データを得るのだというふうに考えればこれで仕方ないが、そうすると今がおっしゃったように規模とかはなかなか引っ掛かってこなくて、結局は主だった大きなところばかり選ばれるという可能性が高い。小規模の派遣先の声はなかなか上がってこない可能性は高い。
○事務局:
一般事業所の方で、大中小で分けて三等分しながら、その中で中小でどのくらい使っているかいないかということは分かるが、実際に受け入れているところの状況というのはちょっと難しい。
○委員:
そういう傾向はあるかもしれない。
○委員:
回答率は悪いと思う。
○座長:
問題は小さいところをやると回答率が非常に下がるということで、いつも悩ましい。
では、そういう御指摘があったので何か工夫ができるかどうか、できなければどうしても難しいと思う。技術的な点で難しいと思う。
他にいかがか。
今度の調査はかなり重要な基礎になると思う。したがって、今までとは一味違う工夫なり分析なども講じられたらと願っているので、皆さんも御意見を、今日でなくてもまだ少し間に合うか。それとも、今日でないともう間に合わないか。
○事務局:
今後のスケジュール上、2月の下旬頃には調査の実施にも取りかかりたいと考えており、今日でなくても結構だが、御意見・御指摘などあれば来週の始めくらいまでにお願いしたい。
○座長:
それでは本日まだ御意見等があればまたいただくが、後ほど帰って検討してみたりしたら、この点はどうかというようなことがあったら、大変申し訳ないが来週の始めくらいがデッドラインのようなので、その頃くらいまでにできるだけ早く御意見を賜りたいと思う。いろいろなスケジュールの関係で、下旬に調査に入ることが重要なようなので、一つ御理解のほどお願いする。
では、いろいろ各委員から御意見をいただいたので、制度見直しの基礎資料となるこの調査については、是非御意見をいただいた点を事務局で御勘案いただき、調査票を作成していただくということでよろしいか。
今後御意見がもちろん来週始めくらいまではいただけるということでお願いをしたいと思うが、では、そのようなスケジュールで調査票を作成し、調査を実施していきたいと思う。
なお、調査票については、この小委員会の場で前回御意見があり、是非当小委員会に配ってほしいということだったので、でき次第資料としてどこかの会議の時に入れておいていただきたいというふうにお願いしたい。よろしくお願いする。
それでは、以上が予定していた議題であるが、少し時間があるので何か御要望あるいは事務局にお願いしたいような作業があったら、お願いする。早めにこういうものを用意しておかないと、議論になってきた後に気が付くと、それもなかった、これもなかった、もう時間がなくて検討できないということになり、あまり望ましくないので、それではいますぐというわけでもないと思うが、今後ともお気づきの点があったらできるだけ早く事務局の方にお寄せいただければと思う。
○委員:
これからの委員会の流れだけ、大枠が分かっていたらお教えいただけないか。
○座長:
それでは事務局からどうぞ。
○事務局:
派遣の検討に関しては、この後ヒアリングに入っていきたい。その前にはヒアリングの調査項目あるいはヒアリングの対象といったことについて、あらかじめ御審議をいただくような恰好で準備をさせていただきたいと考えている。そして、ヒアリングが終わったら、今御議論いただいた調査結果の方も出てくるかと思うので、その調査結果を踏まえた御検討をお願いしたい。
○委員:
そうすると、いわゆる中間報告みたいな形はいつ頃を目標にしているか。
○事務局:
それはどういう形を取るかはこの小委員会で決めていただければと思うが、ただ、我々が事務局として制約を受けているのは9年中に何らかの結論を出していただきたいということである。中間報告か最終報告かは今後御討議いただいてということになろうと思う。やり方は全く考えていない。ただ、6月に条約改正が来るのでその状況を見て、また7月以降は条約の中身、我々が調べた外国の調査を御提出させていただきながら、御審議いただきたい。
○座長:
過去2年間、この小委員会はかなり全力疾走に近い走り方を余儀なくされてきたが、どうやら今回もILOを踏まえて秋の陣というのが大変なことになるかもしれないと予感される。一つ皆様よろしく御協力のほどをお願いする。
次回の日程の確認をする。前回決定したように2月24日月曜日の14:00から16:00で、場所は隣の特別会議室を予定している。御日程の御確認をいただきたい。なお、その後で派遣小委と民営小委を開催する予定になっている。3月以降の日程については現在日程調整を行っているので、決定次第皆様に御連絡いたしたいと思う。よろしくお願いする。それでは以上で第80回の民間労働力需給制度小委員会を終わる。
なお、先回決まったように今回から議事録公開の対象となってくるので、本日の署名委員をお願いしたい。雇用主代表は鈴木委員にお願いしたい。それから労働者側代表の笹田委員にお願いしたい。大変お手数をおかけするが、こういう時代の流れなのでよろしくお願いする。本日はどうもありがとうございました。
|
(注)本文中に記載されている資料については多量なため省略しております。 資料についての問い合せについては、職業安定局庶務課 03-3593-1211(代)までお願いします。 |